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松井 裕哉
no journal, ,
本報告は、超深地層研究所計画の一環として実施している深地層の工学技術の基礎の開発について、平成17年度以降の研究成果の概要と今後の予定を述べたものである。工学技術の基礎の開発は、研究坑道の設計・施工技術の開発,研究坑道の建設技術の開発,研究坑道の施工対策技術の開発,安全性を確保する技術の開発の4つの課題を設定し、研究開発を進めている。平成21年度までに、深度300mまでの範囲における設計・施工計画技術の妥当性評価,掘削技術の有効性評価,施工対策技術のうち適用した湧水抑制対策技術の有効性の評価を実施した。今度も研究坑道掘削の進展にあわせ、4つの研究課題に対する研究開発を継続する。
見掛 信一郎
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究を行う研究施設として、岐阜県瑞浪市と北海道幌延町において深地層の研究施設を建設中である。このうち、岐阜県瑞浪市で建設を進めている瑞浪超深地層研究所では、結晶質岩(花崗岩)を主な対象として研究を行っている。本報告では、瑞浪超深地層研究所の建設状況について概要を述べる。
石丸 恒存
no journal, ,
安定大陸に比べて地殻変動や火成活動などが活発である我が国において、地層処分の安全性を確保するためには、地層処分システムの性能が著しく損なわれないよう、地質環境が長期に渡って安定なサイトを選定することが前提となる。このため「地質環境の長期安定性に関する研究」では、地下深部の地質環境に影響を及ぼす可能性のある地震・断層活動,火山活動,隆起・侵食,気候・海水準変動などの天然現象を対象にこれまで研究を進めてきた。平成17年取りまとめ以降の研究では、高レベル放射性廃棄物の地層処分基盤研究開発に関する全体計画に基づいて、地層処分の事業や安全規制などに必要となる調査技術や評価手法の整備に重点をおいて研究を進めており、(1)調査技術の開発・体系化,(2)長期予測・影響評価モデルの開発,(3)年代測定技術開発の3つの目標を設定し、上記の天然現象に関連する各研究課題に取り組んでいる。研究課題の設定にあたっては、特に地上からの調査段階に対して研究成果をタイムリーに反映していくことを念頭においている。今後の研究開発は、地層処分技術のさらなる信頼性の向上を目指して、研究テーマの重点化を図りつつ、成果を処分事業と安全規制の双方に反映できるように着実に進めていく。
伊藤 洋昭
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、我が国における「地層処分技術に関する研究開発」の中核的な機関として、原子力発電環境整備機構による処分事業と国による安全規制の両面を支える技術基盤を継続的に強化していくため、他の研究開発機関と連携して基盤的な研究開発を進めている。東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)を進めている。「平成21年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会」において、地層科学研究の役割、今後の予定、また、「情報・意見交換会」の発表内容について紹介する。
日置 一雅; 梅木 博之; 大澤 英昭; 仙波 毅; 牧野 仁史
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、国が示した中期目標や関連する計画・方針に従って定めた原子力機構の中期計画(平成17年10月1日平成22年3月31日)に基づき、地層処分技術に関する研究開発として、地層処分研究開発及びその基盤となる深地層の科学的研究を進めている。中期計画では、研究開発成果を包括的な報告書と地層処分の安全確保の論拠を支える知識ベースとして取りまとめることとしている。ここでは、知識ベースを適切に管理するためのJAEA知識マネジメントシステムの概要、及び知識マネジメントシステムを利用して研究開発成果を取りまとめる次世代型報告書"CoolRep"の概要を紹介する。
松井 裕哉; 浅井 秀明; 堀内 泰治
no journal, ,
本研究では、超深地層研究所計画の一環として、結晶質岩を対象とした深度1000m程度までの地下構造物の設計・建設・維持に対する既往の工学技術の有効性の確認と、必要と考えられる技術の開発を実施している。研究は、地層処分に対する技術基盤の構築という側面も踏まえ、(1)設計・施工計画技術の有効性の確認,(2)建設技術の有効性の確認,(3)施工対策技術の有効性の確認,(4)安全を確保する技術の確認の4つの研究課題を設定し進めている。(1)は地上からの調査段階で必要となる技術基盤,(2),(3)は地下構造物の建設段階で必要となる技術基盤,(4)は地下構造物完成後の操業段階で必要な技術の基盤となる。
丹野 剛男; 平野 享; 松井 裕哉
no journal, ,
超深地層研究所は、結晶質岩を主な対象とした深地層の研究施設のひとつであり、この計画では地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を全体目標の一つとした調査研究が進められている。超深地層研究所計画において適用している段階的な調査研究の進展に伴い、地質環境を理解するための一連の方法論の詳細化とその評価を重ねつつ、あわせて、その過程で得られた経験(失敗例を含む)やノウハウをできるだけ知識化して提示していくことが重要である。このため、本報告では、超深地層研究所計画における岩盤力学に関する調査研究を通じて得られた主な技術的知見を整理した。
平野 享; 丹野 剛男; 松井 裕哉
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本ポスターは掘削影響領域の評価に関する基礎的研究を産業技術総合研究所との共同研究として行ったうち、平成20年度の成果をまとめたものである。掘削影響領域は初期応力レベルの変化や岩盤弾性波速度の低下で特定できると考えられる。そこで本研究では、掘削影響領域をできるだけ効率よく調査する手法として、ボーリング掘削により得られる岩芯を用いた応力測定とボーリング掘削時の振動を用いた岩盤の弾性波速度の測定を検討するものとした。これまでに各手法の成立性やデータの品質を確認しており、今後は掘削影響の分析に向けた取りまとめを行う予定である。
草野 友宏; 安江 健一
no journal, ,
日本列島は変動帯に位置しているため、地殻変動や火成活動が安定大陸に比べて活発であるとともに、降雨に恵まれているため、侵食作用も活発であり、それらの影響が地形変化として現れている。そのため、地層処分の長期的な安全性を評価するためには、将来の地殻変動やそれに伴う地質環境条件の変動幅を適切に把握することが重要となる。一方、将来の地質環境条件の変化については、過去から現在までの変動の履歴を読み取ったうえで、その傾向を将来へ外挿する「外挿法による予測」が最も一般的とされている。そこで、本研究では、地殻変動や侵食・堆積などに起因する長期的な地形変化に着目し、岐阜県東濃地域を流れる土岐川流域を事例として、数十万年前から現在までの古地形変化を概括的に把握する手法について検討し、数値化する手法を提示した。
長谷川 琢磨*; 中田 弘太郎*; 富岡 祐一*; 後藤 和幸*; 柏谷 公希*; 濱 克宏
no journal, ,
地下深部における地下水の流速は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における安全評価において重要な項目の一つである。一般に地下深部での地下水流速は非常に遅く、直接計測が困難である。このため、地下水中に溶存した放射性物質などに着目した地下水年代測定法が有効である。地下水年代測定法を天然の環境において適用するには幾つかの課題がある。例えば、C年代測定では、炭酸塩鉱物の溶解,有機物の分解などによりC同位体比が変化するため、これを補正する手法の構築が必要となる。本研究は、電力中央研究所との共同研究として、He及びCなどによる地下水年代測定を実施し、両者の結果の相互比較などを行った。
濱 克宏
no journal, ,
東濃地科学センターが実施してきている地層科学研究は、昭和61年に開始されて以来、広域地下水流動研究(平成4年),超深地層研究所計画(平成8年)などとして進められ、現在、超深地層研究所計画は第2段階(研究坑道の掘削を伴う研究段階)の調査研究を実施しているところである。これら研究の実施を通じて整備してきた地質環境特性の調査・評価技術については、報告書類,論文,学会発表により公開してきた。これらの成果を知識ベースとして活用するためには、知識ベースを含む知識マネジメントシステムの利用者にとって、使いやすい形で示していくことが必要である。本報では、地質環境調査・評価技術のうち幾つかの例について、知識ベースとして活用するための知識の整理及びエキスパートシステムの構築の結果を紹介する。
湯口 貴史; 鶴田 忠彦; 西山 忠男*
no journal, ,
本論文は、西南日本内帯の中部地方に位置する土岐花崗岩体の岩相分布及び化学組成分布を明らかにし、これを通して花崗岩質マグマ溜りの貫入定置プロセスについて議論を行った。土岐花崗岩体に対する19本のボーリングコア試料から、岩体中の鉱物組合せとモード、全岩化学組成の空間分布を明らかにした。土岐花崗岩体は、内部へ向かって白雲母-黒雲母花崗岩から、ホルンブレンド-黒雲母花崗岩,黒雲母花崗岩相へと推移する内部が珪長質な正累帯深成岩体である。周縁部から内部に向かって、全岩化学組成のASI (mol. AlO/(CaO+NaO+KO)), KO及びAlOは減少し、NaO及びNaO/KOは増大する。このことは白雲母-黒雲母花崗岩でperaluminousであり、黒雲母花崗岩においてmetaluminousであることを示す。また周縁部から内部に向かってFe/Feは増大する。このことは白雲母-黒雲母花崗岩でチタン鉄鉱系列の傾向が強く、黒雲母花崗岩において磁鉄鉱系列の傾向が強いことを示す。これに加え、土岐花崗岩の貫入の際に熱変成を被った美濃帯堆積岩起源のホルンフェルスと土岐花崗岩体の全岩化学組成の比較は、混成作用の寄与の可能性を示す。一方、3つの岩相のSiO量の分布領域が重なることは、それぞれの岩相が、各々別のマグマであり、それらが同時期(あるいは時期の間隔の短い)貫入の可能性をも残す。
浅森 浩一; 根木 健之; 梅田 浩司; 二ノ宮 淳
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地質環境の長期安定性に関する検討に際しては、地下深部においてマグマや高温流体の存在の有無をあらかじめ確認することが重要となる。これらの調査技術の開発の一環として、地下深部の比抵抗構造調査にかかわる要素技術である、MT法観測データの自動スタッキング法を開発するとともに(特許出願中)、海の影響を低減させるための三次元比抵抗解析コードの有効性を確認した。また、地震波速度構造,比抵抗構造,地下水の遊離ガスや溶存ガスの希ガス同位体などの地球物理データと地球化学データを組合せた総合的な解析が地下深部のマグマ・高温流体を検出するための有効な手法であることを提示した。また、これらの解析を適用した幾つかの事例研究を通じて、非火山地帯の熱水活動の熱源として、潜在的なマグマの存在や花崗岩中のU, Th, Kの放射壊変によって生じた熱が関与していることを明らかにした。
鈴木 元孝; 國分 陽子; 石丸 恒存; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*
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地質環境の長期安定性に関する研究では地震・断層活動,火山・地熱活動,隆起・侵食/気候・海水準変動の研究を行っている。これらの研究では、過去の地質学的なイベントの発生する時代を特定するための把握する編年技術が必要となる。東濃地科学センターでは、平成9年3月にタンデム型加速器質量分析計を導入し、放射性炭素年代測定技術の開発に取り組んできた。本研究では、放射性炭素測定のさらなる精度の向上を目指し、前処理法及び装置の改善を行った。前処理ではバックグラウンドを低減させるため、ガラスラインの洗浄及び器具の交換を行い、良好に低減させることができた。また測定装置では加速電圧制御用コロナプローブ針の長寿命化を目的としてプローブ針の形状を検討しストレート型のタングステン線を採用することにより長期的な使用が可能になった。さらにイオン源では回転主軸の交換を行い、ホイールの充填位置による位置依存性を改善できた。またセシウムオーブンの温度の変動を一定にするため自動温度制御システムを開発し装備させたところ、温度制御が可能になり、安定したイオンビームを得ることができた。これらの装置等の改善により測定精度を向上させることができた。
二ノ宮 淳; 黒澤 英樹
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伏在活断層や低活動性で変動地形の明瞭でない活断層,未成熟な活断層等、いわゆる未知の活断層と呼ばれる断層を概要調査等によって確認することは、地層処分の安全性を確保する点から重要な課題である。これらの断層は、近年の変動地形学や地球物理学の進歩によって高い確度で識別されることが予想されるが、調査技術のさらなる信頼性の向上を図るため、これまで研究事例が少なかった地球化学的アプローチによる活断層の調査手法について、検討を行った。結果として、活断層(帯)では、いわゆる地質断層に比べて、全体的には水素ガス放出量が多い傾向が認められた。また、明瞭な地震断層を伴わない内陸地震の震源域近傍の温泉ガス,地下水の溶存ガスが高いヘリウム同位体比を示し、地球化学的アプローチによる調査手法により、未知の活断層を確認できる可能性があることがわかった。
栗原 新; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 早野 明; 早川 正史; 田上 雅彦; 程塚 保行; 湯口 貴史; 越智 稔; 徳安 真吾
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超深地層研究所は、結晶質岩を主な対象とした深地層の研究施設のひとつであり、この計画では地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を全体目標の一つとした調査研究が進められている。超深地層研究所計画において適用している段階的な調査研究の進展に伴い、地質環境を理解するための一連の方法論の詳細化とその評価を重ねつつ、あわせて、その過程で得られた経験(失敗例を含む)やノウハウをできるだけ知識化して提示していくことが重要である。本報告では、超深地層研究所計画における地質・地質構造に関する調査研究を通じて得られた主な知見を整理した。
竹内 竜史; 三枝 博光; 大山 卓也; 小坂 寛; 佐藤 敦也; 毛屋 博道; 大丸 修二; 武田 匡樹
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超深地層研究所は、結晶質岩を主な対象とした深地層の研究施設のひとつであり、この計画では地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を全体目標の一つとした調査研究が進められている。超深地層研究所計画において適用している段階的な調査研究の進展に伴い、地質環境を理解するための一連の方法論の詳細化とその評価を重ねつつ、あわせて、その過程で得られた経験(失敗例を含む)やノウハウをできるだけ知識化して提示していくことが重要である。このため、本報告では、超深地層研究所計画における岩盤水理に関する調査研究を通じて得られた主な技術的知見を整理した。
萩原 大樹; 水野 崇; 齋 正貴; 青才 大介; 山本 祐平
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超深地層研究所は、結晶質岩花崗岩を主な対象とした深地層の研究施設であり、この計画では地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を全体目標の一つとした調査研究が進められている。超深地層研究所計画において適用している段階的な調査研究の進展に伴い、地質環境を理解するための一連の方法論の詳細化とその評価を繰り返し実施し、併せて、その過程で得られた経験(失敗例を含む)やノウハウをできるだけ知識化して提示していくことが重要である。このため、本報告では、超深地層研究所計画の第2段階における地下水化学に関する調査方法の技術的開発と測定結果を整理し、地下深部における地球化学環境とその空間分布が、研究坑道掘削により受ける擾乱を把握するための技術的知見を示した。
伊藤 一誠*; 鈴木 庸平*; 福田 朱里*; 幸塚 麻理子*; 水野 崇; 萩原 大樹
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瑞浪超深地層研究所において産業技術総合研究所と「深部地質環境における水-岩石-微生物相互作用に関する調査技術開発」とした共同研究を実施している。本共同研究では、地下深部に存在する微生物の物理的・化学的特性及び微生物が地球化学環境の形成に与える影響とプロセスを把握するための手法について、これまでの知見をとりまとめ、天然の地質環境に適応可能な調査手法を体系的に構築することを目的としている。これまでに代謝活動に利用されるエネルギー源と酸化剤の測定と微生物群集構造解析を組合せた調査手法を適用し、地下深部での微生物の存在状態を把握するための調査を実施した。その結果、従来の一般的な地下水の化学分析に加えて、溶存ガス及び有機酸の分析を実施することで、地下微生物の栄養源が特定できることやそれらの栄養源を添加した培養実験を行うことで、原位置での微生物の生物化学的な反応を把握することが可能となることを示すことができた。